グリホサートが利用されている理由

もくじ

なぜグリホサートが40年以上も利用されているのか。

グリホサートはどのように作用して分解されるか

グリホサートはアミノ酸系の除草剤で、散布すると雑草の茎葉にかからずに土に落ちた成分は、処理後1時間以内のごく短時間で土の粒子に吸着し、その後、微生物のエサとなって自然物に分解されて、約3~21日で半減、やがて消失します。

グリホサート 効果 日数としては、葉から吸収され、根まで移行してから地上部が枯れ始めます。通常、散布2~7日後に地上部に症状が出始めます。

グリホサート 作用機構で、植物だけが持っている機能に作用することと、散布後もグリホサート 展着剤の工夫などにより雨による影響が短い時間で済むのも広く使われている大きな理由です。

グリホサート 作用機構
グリホサート 作用機構

農業現場での利用とグリホサートの人体への影響

農業現場では雑草が生えた畑にグリホサート 除草剤を散布し、雑草が除去されたあとに農作物の種をまき、発芽する頃にはグリホサートは分解されて土壌中から消失しているため、発芽した作物は雑草と同じ植物でも枯れずに成長することができます。農家は農作物の生育不全や土壌汚染、作業者の健康被害を心配せずに安心して使用できるという理由で40年以上も世界中150カ国以上で使われています。

グリホサートは散布された後、その大部分がAMPA(グリホサートが体内で変化し生成されるアミノメチルリン酸)へと変化します。AMPAは毒物ではなく、仮に飲食物を介して微量のAMPAが体内に入ったとしても、人体に何かの作用をするとは考えられないものです。食品安全委員会が行ったグリホサートの安全性評価でも、AMPAの安全性は確認されています。

有機栽培だけで世界を養えるのか?グリホサート除草剤は答えの一つ

除草剤の利用を否定することは簡単ですが、なぜ必要なのかも理解することも必要ではないでしょうか。

除草剤や農薬のお陰で私たちは高品質の農作物を安定的に手に入れることができ、家族への食事として食卓にあげることができています。

有機栽培の作物も私たちも手軽に購入することができます。

しかし、全ての作物を有機栽培にすることは現実的に可能なのでしょうか。

もちろんそれが可能なのであれば望ましいことだとは思いますが、実際にやるとしたら限られた耕作地や限られた労力での農作でも、広い耕作地もどちらも多大なコストをかけて雑草管理や病害虫の管理を行うことになると思います。

それによって私たち自身が手にする農作物の値段も跳ね上がるだけでなく、今の様に思うように購入することも難しくなるかもしれません。

世界中で農薬や除草剤についての安全性の検証を重ねていて、その結果を踏まえて規制をかけてきています。広く利用されているグリホサート系除草剤は800回以上の検証が行われえています。

私たち消費者は有機栽培でないと危険だと、農薬や除草剤を怖がる前にグリホサート メカニズムの理解と、利用されている理由や安全性の検証結果に目を向けるべきではないでしょうか。

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